Vaccinate MIYAZAKI initiative

すべての人にワクチンの恩恵を

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ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンについて はじめに3

海外での実績、効果と安全性

海外では2006年に初めて承認されてから確実に使用実績が蓄積してきています。海外という表現は漠然としていますが、イギリスやフランスといったヨーロッパ諸国とアメリカ、カナダ、オーストラリアなどがいち早くこのワクチンを始めています。

このワクチンの導入が早かった国では、HPV感染の減少は言うまでもなく、理論上の効果であった子宮頸癌の減少が、実際の効果として徐々に確認されてきています。

はじめは女性のみが接種の対象でしたが、先進的な国では男性へも適応を拡げている状況です。

もちろんそれらの国でも、ワクチン接種に伴う副反応について慎重な調査と検討が絶えず行われていますが、このワクチンがほかのワクチンに比べて安全性で劣るといった事実はありません。

このワクチンは、ほとんどの国で効果が科学的に認められており、一般市民にも安全で有効なワクチンとして受け入れられています。

わが国での経過、現状

現在、国内で承認されているHPVワクチンはふたつあります。ひとつ(サーバリックス、GSK社)が2009年に、続いてもうひとつ(ガーダシル、MSD社)が2011年に承認されました。(海外では9種類のHPVに対応した「ガーダシル9」が発売されていますが、国内では未承認です)

2013年4月には定期接種のワクチンのひとつに定められ、小学6年生から高校1年生に相当する女性が接種の対象になりました。

定期接種になる前から接種費用の補助などもあったので、接種率は約65%に達していました。

ところがこのワクチン接種後に有害事象が相次いで報告されたため、同年6月、このワクチンについては「積極的な勧奨の差し控え」という措置がとられました。

ワクチン接種と有害事象との間に因果関係は証明されていませんが、有害事象について集められた情報を十分に分析・評価する間の暫定的な措置です。

この「積極的な勧奨の差し控え」によって、接種率は1%未満にまで低下しました。現在に至るまで接種率の回復はなく、ほとんどの対象者が接種していない状況です。

HPVワクチンに対する個人的な考え

HPVワクチンは、理論的にも臨床的にもHPV感染を予防するうえで有効なワクチンと考えます。HPV感染の減少が将来的な子宮頸癌の減少につながると理解しています。

他のワクチンに比べても安全性で劣るものではなく、ワクチンによる利益がはるかに大きいと判断しています。

日本で接種率が1%未満に低下している現状は大変残念です。子宮頸癌はワクチンによって減らすことができる癌になりました。ワクチン接種の機会を逃した方々が、子宮頸癌に罹患するリスクを持ったまま放置されることはあってはならないと思います。

一般市民の間でHPVワクチンの理解がひろがり、ワクチン接種により子宮頸癌を含むHPV関連疾患が減少することを願っています。

 

最後まで読んでいただいてありがとうございます。

ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンについて はじめに」は3章でひとまず終わりです。

次回からは、個々の事柄についてもう少し詳しく説明します。